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ケニア

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あれほど濃かったアフリカの旅も、日本の日常のさざ波に少しずつ浸食されてあるものは意識の彼方に運ばれて行きます。寂しい気もしますが、だからこそ逆に最初は見えていなかったけど時間と共に固い芯の様なものがくっきり浮き彫りになる事もあります。
アフリカでは多くの現地に住む日本人の方と交流できたので、その人たちの事をふと思い出します。ある人はアフリカに魅せられて、ある人は強力な使命感を持ってそこで生きていました。
みんな本当にパワフルです。足りないし、不便だし、問題だらけ、
人は制約が多いほどバイタリティーが湧くのでしょうか。そんな事を最近考えます。

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写真は井村さんこの人最高!アフリカでパワフルに、そしてユーモアを持って生きてます。素晴らしいケニアのコーディネートお世話になりました。(ウォーキングサファリ以外は、、、笑)
ケニアに行く際はぜひぜひSalongo Tour Operatorを!


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ケニアではウォーキングサファリなるものを経験しました。
これはどういうものかと言いますと、地元のマサイ族と共に2泊3日でサファリを歩き野生動物をじかに見るという、大変スリリングなツアー。ヨーロッパでは主流とまでは言いませんが、このツアー、通の間で人気があるらしいのです。
しかし、旅行会社の方の知りうる限り、日本人でこれを経験したのは僕らが初めてとの事。
当日まで、ライオンが襲ってきたらどうするんだろう?とか、象の群れが突っ込んで来たらひとたまりもないな!っとか結構な緊張感、
しかし前日になったら当初同行する予定だった銃を持ったレンジャーが同行しない事が分かり、マサイ族はヤリの名人でみんな持ってるから大丈夫と言われ、いざ当日になったら一人しかヤリ持ってないし(笑)
しかもそいつだけメタボ、、、本当に、ほんとーに大丈夫か!!!
でも覚悟を決めて行くしかない。しかも前日飲みすぎて(これは自己責任)ちょい脱水気味、ケニアはルウェンゾリと打って変わってめちゃくちゃ暑い上に非常に乾燥してる。そんな大地を山越え谷越え20Km近く歩いたもんだから、ほんとーにピンチ。
僕ら水をあまり持っていかず(こちらも自己責任)、こんなに喉が乾いたのは中学の時の部活以来です、、涙。
でもそんな苦労の甲斐あって、さまざまな動物との感動的な出会いがありました!、、、、って書けたらどんなにいいだろう。3日間トータル50Kmも歩いて。見れた動物は遠くのシマウマと、マサイのヤギくらい、、、笑
どっ、動物園でもよかったじゃん
これにはもう笑うしかない、二人で大爆笑!
マサイ族の目が極端に良過ぎて、実はいたけど二人にだけ見えていなかったのか、あるいはアフリカ中の動物がストライキをおこしていたのか、何なのか、最後はアフリカの動物CG説まで飛び出し、大いに笑わせてもらいました。でも、こういう方が思い出に残ってるんだよね。マサイ族と歩いた3日間、最高の思い出です。

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彼の耳凄いでしょ、耳たぶのピアスの穴がイカリングみたいになっててそれを耳の上にひっかけてるみたい。


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この際だからはっきりさせときますけど、この世で一番好きな乗り物は気球で、一番嫌いな乗り物はセスナ機です!これはもう完璧に自分で自覚しました。気球最高!!
だからセスナ機で1時間なら、当然気球で5時間の方を選びますし!
気球で5日間だったら、当然セスナ機で1日を選びます!、、、、、、
あれっ矛盾してきた(笑)やっぱ限度はあるよね。
注意、、気球に乗っている時に下痢に襲われたら!という恐怖感は想像を絶しますので要注意。

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9月のあたま、アフリカも同じように満月でした。

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でも、アフリカには動物いるんですねー!感激!(笑)
マサイマラ自然保護区は地平線の向こうまでサバンナ、野生の動物を真近で見ました。

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マサイマラは天候にも恵まれ非常に気持ちよかった、だけど写真撮るのってどっと疲れる、、、生き物は思い通りにいかないから、根気が必要。


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サイの親子に遭遇、めちゃくちゃラッキーらしい!


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一日72回するんだって、そしてすぐ、、、
こうなります(笑)ほんとーにだらしなくてウケる。

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バッファローがそれを見てる訳ではありません。


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途中マサイ族の村へ、彼らの暮らしに触れる、、、、多分1%くらい


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こちらはケニアで1番大きなスラム街、キベラスラム80万人もの人が暮らしています。行く前まではスラムと聞くだけで、治安、衛生の劣悪さを想像していましたが、意外な印象として、住人のみんな社交的でいい顔しています。
ナイロビ市内にいる人間の方が、よっぽどあわよくば何かしてやろうって顔してます。勿論衛生的には非常に悪いですし、地元の青年に案内して頂いたから安全だったと言えますが、こう言う感覚は実際に行ってみないと実感できません。きっと損得だけで生きるかどうかって凄くその人の顔に出るんだと思います。

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でもスラムでの生活は非常に貧しくて苦しいのは事実、家の屋根には目の模様が、俺たちを見てくれ!!って世界に叫んでるように思えました。

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続いては、ナイロビ市にある30年間無計画に捨てられ続けているゴミ捨て場に行ってきました。キベラに続き、環境問題に取り組んでいる健さんに同行させてもらいました。
このゴミの量は半端じゃないですよ。やはり、コストの問題で先進国しか焼却処理施設は運営できない様です。
しかし、この大量のゴミの山を目の前にすると衛生的に人の健康に良い訳がないので(すぐ隣に住宅や学校が広がっている、更に言うと収集できているゴミは3割で、後の7割は不法投棄だそうです。)
ケニア人の平均寿命54.9才(2009年)なのだそうですけど、これは小さいうちに死亡してしまう子供の数が圧倒的に多いのと、老人の死亡率が高いから。
つまり免疫力や体力のない者にとって、衛生、医療は深刻な問題ですよ。
ゴミの山を前にそんな実態を垣間見ました。しかし、日本のジャイカの協力で福岡式という微生物がより効率よくゴミを処分できるゴミ処理場を建設予定とか、世界に貢献している日本の技術があり、人がいる事、誇らしい気持ちになりました。

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捨てにくる車と、拾いにくる車と
生活の為にゴミを拾っている人々、彼らにも養わなきゃいけない家族がいるし、自分がここで生まれて、これしか生きる術がないとしたら同じ事すると思う。だけど、この循環はどこかでストップさせないといけないよね。

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そして、この旅で出会ったユニセフ、ソマリア支援センターの國井修先生にアフリカの医療の現状、きっとそのごく一部でしかなかったでしょうけど聞かせて頂きました。
食料がない為に人々が死亡するだけが飢餓ではなく、食料があっても入手できない、食料があっても栄養不足が発生し死亡率が増えてしまう複雑な問題を抱えている実態があるようです。
50円のワクチンで救える命が沢山あるのになぜワクチンは足りないのか?水、食料があってもどうして必要とす人々の所に届かないのか?様々なジレンマを抱え異国の医療現場で何十年も、命と向き合って戦い続けている日本人がいる事。その姿勢に感銘を受けました。

國井先生が撮ったソマリアの首都モガディシュのコレラ病棟、コレラの子ども、内戦で負傷した子どもの写真3枚です。

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よかったら、このサイト見て下さい。東日本大震災の時は医療サポートとして帰国され、その光景を前に涙が止まらなかったとおっしゃっていました。

http://www.unforum.org/unstaff/23.html
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110831/222364/?rt=nocnt

東日本大震災でお亡くなりになった方々、行方不明者が2万人弱、日本で1年間に自殺者が3万人という実態、世界で予防可能な疾患で死亡する子供が1日3万人、、、
これをどう捉えていいか、生きたいのに生きれない人がいる一方で、生きれるのに死を選んでしまう人がいる。
一人の命はかけがえのない唯一の命、数やデータで語れない圧倒的な何かがそこにあります。
そんな中、國井先生から本当に心に残るメール頂きました。全部紹介したいくらいの内容でしたが、その中の一文、今の日本へのメッセージだと僕なりに感じたのでご紹介させて頂きたいと思います。
「世界には様々な価値観や考え、文化がありますが、普遍的で変わらないものもあります。それは親が子どもを思う気持ち、男女の愛、平和に幸せに暮らしたいという思いなどです。これに対して、僕は医療という形で応え、少しでもこの世の中から悲しみや苦しみを消したいと思っています。日本は海外から見ていて、東日本大震災のみならず、様々な理由で内向き、下向き、後ろ向きになっているように思います。日本人は本当は素晴らしい民族、もっと世界に目を向けて、日本はこんなにいい国なんだと自信を持って欲しい。そして世界が持つ悲しみや苦しみも軽減することに貢献する人材も育って欲しい。」
アフリカは日本よりも生きることが赤裸々で、死と隣り合わせとおっしゃってもいました。命を取り巻く問題は余りに深くて重たいです。ですが、そこと真っ正面から向き合い行動している方がいる。
分野は違えど野口健さんにも同じものを感じます。
「少しでもこの世の中から悲しみや苦しみを消したい」本当にそう思うしどんな行動しよう?
人間は心と身体で出来ています。僕にとって音楽で応えられる事を見つめ直す切っ掛けになりました。
固い文になってしまいましたね、、そんな國井先生ですが、お話しすると気さくでユーモアのある最高のジェントルマンでした!


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3週間の長い様で短かった旅、様々な出会いに恵まれ、素晴らしい思い出となりました。アフリカを旅して、どこに目を向けて生きるか、生きる上での目線や視野について、はっとさせられる事の連続。
僕は、歌詞で「僕たち」という言葉と「世界」という言葉を使う時、凄く悩みます。きっと全ての物事はどこかで繋がっていて、関係し合って人は生きているからこそ、それが誰から誰までを指し、どこからどこまでを示す言葉なのか、そこが大切だと感じるからです。アフリカで出会ったあらゆる生命の熱量が、自分の中のそれらをまた新たなものに変えてくれた気がします。アフリカはエネルギッシュで美しい魅力も沢山感じましたが、その現状は僕の見た何倍もシリアスだという印象も残ります。
さー、また自分に出来る事探さないとねっ!
でも、アフリカ行けて本当に良かった!健さんいつも旅に誘ってくれてありがとうございます!野口健事務所のみなさん旅の手配等、大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
次回はまたどんな旅になるか!!、、、気が早いか(笑)でも楽しみです。

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PS.こんなに長いブログになるとはまさか思わなかった、、、もう本当に大変だったけど(笑)
だったらまず音楽やれよ!ってね言われてもしょうがないんだけどさ、
これをカタチにしておかないと、どうも、すっきり前に次に進めない気がして、、半分自分の為に書きました。
長々読んでくれてありがとう。

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